トルコ旅行記  
                                          (写真はクリックで大きくなります)                      田中公子(H24.7.7記)

6月1日から12日まで友達4人(小森桂子さん、森本俊子さん、赤井峰子さん、私田中公子)でトルコ旅行をしてきました。写真は4人分の中から選びました。出発前インターネットの天気予報は雨が多かったのに、着いてから帰国まで晴天続き、気温も30度近く、慌てて途中で夏服を買い足すこともありました。

1890年エルトゥールル号が和歌山で遭難した際の逸話は和歌山に住んでいたので知っていましたし何となくトルコに親近感をもっていて、行き先もすんなり決まりました。

出発直前、「日本トルコ文化協会」が編纂されたトルコと日本の120年・「絆」と云う本を友達より頂いて、地道な活動をされている方々のことを初めて知り、でもトルコについてはまだあまり知りませんでした。

関空から26人の同行者、と添乗員さんとトルコ航空機で出発です。

実際に飛行機から降り立ってみて、整った顔立ちの道行く人びとがその大きな瞳で笑いかけて下さったり、優しい挨拶をされたり、先ず人々に好感を持ちました。

今回の旅行はトルコの西半分、日本の北海道から九州に匹敵する広さを旅したことになります。

そして変化に富んだ地形の面白さ、古代からの沢山の遺跡が意外なほど完全な形で残されていること、トルコの最大都市、イスタンブールではアジアとヨーロッパの両方に跨っている立地条件から文化と歴史が絡み合ったその豪華さなどを見学し、これからの旅行先としてお勧めしたい所だと思いました。

/1  関空発、夜行直行便でイスタンブール

中央アナトリア(大自然の絶景に驚く地域)

 2日目  国内線に乗り継いで首都アンカラへ。アンカラ観光

○アナトリア文明博物館、(インド・ヨーロッパ語族ヒッタイト人による紀元前18C頃の展示品

 

 カッパドキアを見下ろすウチヒサールの丘に建てられた洞窟ホテル(岩窟住居)で宿泊。

 3日目  早朝4;30出発、カッパドキア気球体験

 ○気球はバーナーと送風機で熱気を吹き込み膨らんでいく。籠によじ登って20人前後が気球に乗り込み、飛び上り1時間ほど
  の空中散歩。
夜が白々と明けていく中、幾台もの気球が漂い、目の前には果てしなく広がるカッパドキアの奇岩が、直ぐ近くにも
  パノラマにも見られ、感動して沢山の写真を撮りまくった。
  地上に降り立ってシャンパンもどきで乾杯!

 

 ●カッパドキアの地層は数千年前に繰り返し起きた火山の噴火により、火山灰と溶岩が積み重なって出来ている。雨や川の流れで
  浸食され、軟らかい凝灰岩層は早く削られ、固い溶岩層は浸食が遅い。
繰り返すうちに固い所だけが残り、キノコ岩のような
  不思議な形の岩が生まれた

○ギョレメ野外博物館、洞窟教会群

○カイマクル地下都市。アラブ人からの迫害を逃れて、キリスト教徒が造った地下8階まである

   地下都市で今回4階まで見学出来た。蜂の巣のような構造で、教会、台所、食糧庫、ワイナリー

など、有事の時六千人が入れたとされるシェルター。(ここは写真で上手く表現出来ないので写真はカット)

   ○ウチヒサール(大パノラマ広がる砦) キノコ岩、シメジのような岩、ラクダ岩、ナポレオンの帽子岩、など上手に名付けられ、
    奇岩が立ち並ぶそれは不思議な風景だった。


    ○ ローズバレー、赤っぽいソフトクリーム型の岩群が波打つように並ぶ谷。連なる岩が夕日を浴びると大変きれい。

   

 4日目 メブラーナ博物館、イスラムの一派メブラーナの霊廟

  カッパドキアからシルクロードを通ってコンヤへ

  インジェ・ミナーレ神学校 (彫刻博物館)

ブルーのタイルが美しい天井が印象に残った。

 
                                                                                                     メブラーナの霊廟

  5日目 

  アスペンドス トロイ戦争を逃れてやってきた人々により紀元前14世紀には都市が出来ていたが、

  アレキサンダー大王により破壊された。保存状態が非常に良いローマ時代の半円野外劇場は今も

  オペラなどに使われ、15000人収容できるという。
  

   ベルゲ ギリシャのドーリア人の植民都市。浴場跡、野外劇場、競技場などのローマ遺跡があり真っ直ぐに伸びる列柱道路

 は当時の町並みを思い起こさせる。

  6日目 アンタルヤ〜パムッカレへ 

●石灰棚とはこの地域の温泉水に多く含まれる炭酸カルシュウムが水中の酸素と結合して沈殿し、長い年月を経て凝結し形成されたもの。

   ○パムッカレ(トルコ語で綿の城のこと)長い年月を経て凝結した温泉の石灰分がまさに綿の城の様な石灰棚の景観を生み出した。

    真白とコバルトブルーの石灰棚では保護のため裸足で歩かなければならない。温泉水が流れるコースを沢山の観光客と滑らない

ようにヨチヨチ歩き、足を浸し、戯れた。まるで周りはふわふわの綿のように見えるが触るととても固く何とも不思議だ。

パムッカレの街を見下ろす丘の斜面に真っ白な空間が広がる。日に照らされて純白で、一面銀世界のようでとても美しい。
 

    又ここの温泉では昔エジプトのクレオパトラも湯浴みをしたと言われるアンティックプールがあり、夾竹桃の花が咲き乱れ

    水底には遺跡の石柱なども横たわっていた。

     ○ヒエラポリス古代遺跡も石灰棚の上に建っていたが、現在はごく一部しか残っていなかった。

地中海沿岸とエーゲ海に面した地域(古代遺跡群)

  7日目 パムッカレ〜セルチュク

黄金期は約10万人が暮らしていた。当時ローマ、アレクサンドリアについで 3番目の人口であった。

○聖母マリアの家、イエスが十字架に架けられた後、ヨハネがマリアと共に暮らした所。

    マリアはここで昇天した。信者さんの観光客が多くザクロの花が沢山咲いている中、順番待ちで並んだ。 

    ○ローマ遺跡、考古学博物館

 ○アルテミス神殿跡の数々の遺跡 

        

 ○イズミールのホテルできれいな夕日を見ながら夕食のバイキングを食べた。

 8日目 イズミール〜チャナッカレ

   ○ベルガマにて古代都市アクロポリスへ、標高333mの丘の上に広がる古代ペルガモン王国へは

紀元前300年の都市遺跡群とは思えないほど文化レベルは高く、今の医学の考え方と変らない

やり方で治療が行われていた。

アスクレピオン、ギリシャ神話の医学の神に由来する遺構。外気からの影響を遮る回廊、聖なる泉、

劇場、図書館、診療所、神殿などが備わった当時最大の保養所だった。

○トロイBC3000年から没落と繁栄を繰り返し,400年までの間に9つの時代の都市層が重なり合って複数の時代のものが混在している。ドイツのシュリーマンにより発掘された。

  トロイの木馬 紀元前1200年のトロイ戦争の時、ギリシャ軍は残した木馬に兵を隠し

トロイを夜襲陥落させた。

  当時の大きさで再現されている。

 
 

 イスタンブール(ヨーロッパの果て、アジアの終着点、歴史と文化の街)

 9日目 チャナッカレ〜イスタンブール

チャナッカレからダータネルス海峡をフェリーで渡りイスタンブールへ。

  アヤソフィア イスタンブール旧市街に聳える聖堂。

ローマ帝国時代にキリスト教の聖堂としてギリシャ正教の教会だったがオスマン帝国が征服して後はイスラム教のモスクになった。偶像崇拝を禁止するイスラムの教えに背くことから

モザイク画など漆喰で塗りつぶされていたが、トルコ共和国時代以後昔の姿を取り戻し、

ビザンチン帝国の栄華を偲ばせる博物館となっている。

復元されたモザイク画、豪華なシャンデリア、部屋の広さ、など圧倒される。

 

○ グランドバザール 15世紀造営の屋根のあるショッピングアーケード。

   ○ GATAスイスホテル16階で全員少し盛装して夕食。

 10日目 イスタンブール観光

   ○ トプカプ宮殿 15世紀に建設され、400年間増築しながらオスマン帝国皇帝の居城

     宮殿の外観は地味だが、広い敷地は4つの庭園エリアに分かれ、取り囲む建物は

博物館になっている。スルタンの大広間や、タイルの間など素晴らしく、宝物館には柄にエメラルドをはめ込んだ黄金の短剣や、スプーン程もある86カラットのダイアモンド、一面のタイル装飾の色の美しさに見惚れた。

  ガラタ橋の下のお店でシーフードの食事。

  ガラタ橋の対岸にアヤソフィア、トプカプ宮殿、ブルーモスクがはるかに見渡せる。

  ドルマバフチェ宮殿 トプカプ宮殿が古くなったのでボスボラス海峡沿いに1859年新宮殿が建設された。天井からは2,5トンのシャンデリアが下がっている。

   

 11日目

  ブルーモスク 17世紀に建てられたイスラム寺院。ドームの中には青い花柄のタイルがびっしり飾られ、とても美しい。ブルーモスクと呼ばれるのも頷ける。

 

  地下宮殿 ビザンチン時代に建てられた地下貯水施設。トプカプ宮殿の重要な水源として利用された。内部を支える336本の柱はローマ時代の施設を破壊して調達したため、それぞれ形状が違い

逆さまに向いたのもある。

  ボスボラス海峡クルーズ。ヨーロッパ、アジアの二大陸を両側に見ながらのクルーズで

海峡沿いの優雅な邸宅が次々見られた。

 6月12日トルコ航空深夜便で帰国。

 

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