大手前首都圏同期会報告

                     2005.3.26
                              井原 博之、原田 實

去る3月23日(水)に、首都圏同期会で久しぶりに集まりました。

場所:国立極地研究所(板橋区)。 懇親会は越後料理店「寒作里(かんずり)」にて。
   同期の渡辺興亜さんが昨年11月に極地研所長を退任したのを機に、彼が極地研
   に居る3月のうちに見学しようということになって集まった。

出席者:今回は偶然?男性ばかり21名が出席した。

   集合写真の左から、小橋 原田 岩瀬 横田 小泉 和泉 田中 松影 渡辺
   広岡 井原 藤本 橋本 八木 辻 伊藤 松浦 吉永 堀 19名の他に、
     懇親会のみの参加が2名、久渡 川上(正芳)
  以下は極地研見学報告です。

   「極地研は、地下鉄・都営三田線板橋区役所駅より東へ徒歩10分の所にある。

  建物の中に入ると、一階ロビー中央のテーブルに南極大陸の模型があり、高度に関しては強調した縮尺になっている。その奥にかつて活躍した雪上車604号車・実物が展示されており、車内に入ると2組の二段ベッドがある。所内を専門分野ごとに教授陣が丁寧に案内して下さった。これも渡辺さんの威光と人徳の賜(たまもの)か?

   今回の見学の目玉は、−20゜Cの低温室と、採取した氷の標本コア、南極で採取された隕石の紹介であった。 昭和基地から1000km離れた海抜3,800mのドーム富士で氷雪に穴をあけ、2500mの下から約32万年前の氷雪のコアを採取し、溶存空気の分析などをしている。氷の薄い切片に偏光を当てると美しい結晶模様が見えた。防寒着を着用したが寒かった! さらにボーリングを進め、将来は100万年前のコア採取を目指しているとのこと。

   南極で回収した隕石は、現在までに16,200個におよぶ。中には火星からの石も混
  じっている。南極の氷中に落下した隕石は、氷床流と共に流れ、時には山岳地に当ると
  氷床流は上向きの流れとなる。表面の氷は強い風の作用で、昇華・蒸発して隕石が次第に
  表面に露出していく。そのような箇所には沢山の隕石が集まっている。特に、火星の石は
  内部に含まれているガスの分析により、火星の石である事が確認される。米国隊が84年
  に発見したALH84001は有名だそうだ。金星、水星からの石はまだ見つかっていな
  いそうである。

   興味ある隕石見学の後、ビデオと渡辺さんの解説で南極調査の歴史、4,900トンの
  「宗谷丸」から
19,000トンの観測船「しらせ」に至る歴史と美しいオーロラや可愛い
  ペンギンの画面を見せて頂き、全員食い入るように眺めていた。」

 見学後は、渡辺さんお薦めの近くの越後料理店「寒作里(かんずり)」で懇親会。

 (余談ながら、「かんずり」とは新潟県新井市の伝統的な調味料で、地場産の肉厚とうがら
 しに、雪さらしという独特の処理をほどこし、米糀・塩・柚子とともに3年間熟成させた
 ものです。)

  賑やかに飲みかつ食べ旧交を温めましたが、この日の圧巻はなんと言っても南極観測隊が
 持ち帰った2万年前の雪が圧縮されて結晶化した、「南極の氷」です。渡辺さんからの
 プレゼントで、オンザロックにすると氷の中に閉じこめられてきらきらと輝いていた空気が
 ピチピチと金属的な音と共に弾けるのです。男のロマンそのものを実感し、初めての人は
 感激することしきりでした。

  井原さんから「7月初めに東北地方へ2泊3日で同期会旅行を計画している」との説明
 があり、一同、また会いましょうと期待をふくらませつつ、散会しました。 
以上

 当日の記録写真を下記のURLに17枚掲載しましたのでご覧下さい。
 (050323大手前極地と言う部分をクリックして下さい)

  http://photos.yahoo.co.jp/bc/minoru_harada_d04/lst?.dir=&.view=t


inserted by FC2 system