コロラド便り
 続報
                                                 西川 和子
湿度22%で髪の毛は逆立つは 触れるもの触れるもの指先にバッシと静電気が走り大変です。カラカラの空気と高度に順応しきれかった主人は鼻と喉を痛めて診療所へいきました。個室に招かれて看護士に問診と熱、血圧、血液中の酸素量を計られて、しばらく待つように云われました。10分後医者がきて 先程と同じ事をして退室、又15分程待たされて一番偉い医師がもう少し詳しく質問をして診断を下し、薬の指示をしてくれました。私達の場合は薬をその場でくれましたが、医師は処方をするだけで 近くのWAL-MARTへ薬を買いに行く時もあるそうです。診療代137ドル薬代65ドル計202ドル、時間は丁度1時間でした。アメリカの医療費は高いと聞いていましたが日本と違って、非効率なシステムに戸惑いました。 テレビで花が一杯咲いている画面に春まで後52日と出ていました。真っ白の雪国の人にとって、日本人が春分の日を思うより、もっともっと待ちどうしい春の便りなのでしょう。私達の滞在も半分が過ぎました。
                                             ウッド・ブリッジ(コンドミニアム)の側を流れる小川
デンバー空港が高度1500M ここフリスコは2500Mです。出合った日本の男性は5日間の滞在で2日間高山病に悩まされたと嘆いていました。
3年前に冬はコロラドで過ごすと云う誠君と知り合い、彼の車でウインターパークへ滑りにいきました。帰りに温泉めぐりをしました。氷点下の戸外に温泉プールがまるで棚田のように20程あり、それぞれ温度が違っています。好みの温泉を求めて渡り歩くのですが、ゴム草履を持っていない私達は冷たいのと融雪剤がチクチク痛く、側のプールに飛び込めば温く、飛び出すには寒く、なかなか好みのプールに辿りつくまでが大変でした。温泉好きのアメリカ人も多く,賑わっていました。夕陽のあたる荒野の一本道、まるで映画のワンシーンの様な荒涼とした景色の中を帰途につきました。滞在も後10日ほどとなりました。
                                         西川 和子
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 1月13日午後、関空からサンフランシスコ迄のエコノミーが満席のため ビジネスに変更と云う幸先のよい出発でした。約9時間後 サンフランシスコ空港でスキーと荷物を引き取り入国審査 もう一度預けて国内線でデンバーへ2時間半 去年はこの時点でスキー板紛失 4日後無事届いたものの その間レンタルスキーは背が低く 足の小さな私は子供用、その割りには体重があり大変な目にあいました。デンバー空港から市内に1軒ある日本食品のお店で、1ヶ月分の米 調味料 冷凍食品を買い込み、ロッキー山脈に沿って一路西へ150キロ フリスコと云う小さな町のコンドミニアムに着いたのは、大阪の家を出てから24時間後でした。
 フリスコの気温はー15℃からー5℃位 年間300日は晴 高度1500M 時差16時間と身体が順応するまで水をしっかり飲まねばなりません。翌日はカッパーマウンテンのスキー場のシーズンチケットの手続きをしにカウンターへ、これはリフト代が1シーズン約300ドル(1日券は73ドル)と格安になります。近隣の町の人へのサービスです。初めの年に本人が出掛け、写真撮影をすれば翌年からは他人に頼んでも資格が手にはいります。写真入りのカードが出来たらいよいよ滑りだします。
 ここは3792M 3760M 3753M 3965Mと4つの山がありコースは125 バックボールが4つ リフト22基と広大なスキー場です。山の上からは真っ青な空と真っ白なロッキーの山並みが果てしなく続き飛行雲が幾筋も光っています。日本の森林限界線よりはるかに高い頂上近く迄針葉樹林が続いています。リフトの側の目立つ1本の木はブラジャーツリーと言ってリフトの上からブラジャーやプラスチックのネックレスをひっかかるように放り投げて楽しんでいます。アメリカ人らしいジョークです。私もその内にと思っています。今年はこのカッパーマウンテンを主に1ヶ月スキーを楽しみます。 
 朝 窓のカーテンを開けると近くの木にリスがいます。家の裏の散歩道にはスキーを履いて歩いている人、犬を連れている人(躾がよくされている為鎖をつけていない)がみえます。側の川に木の橋がかかっています。だからこのコンドミニアムはWoodbridgeと名付けられています。WoodbridgeはMain Streetに面しています。Main Streetは500M位の両側に パン屋 本屋 Town Hall  レストラン お土産屋 郵便局が並んでいます。中程にゴールドラッシュの頃の丸太小屋が集められ、内部では 鉱山の工具 生活用品 服飾品 写真等が展示されています。今も西部劇に出てくる町の面影が残っています。 町にポストはありません。 郵便局止めの為、町の人は時々私書箱を見にやってきます。フリスコとデンバー寄りの隣町 デリンとの間に大きなダム湖があります。 夏はヨット 釣りトレッキング 冬はスキーと便利な為か湖の近くの林の中に家が随分と増えました。今 湖は凍りついていて、公魚つりやカンジキをつけて歩いている人がいます。
この一週間は穏やかで暖かい日が続き、お陰でフリスコの町は雪が解け出し(ゲレンデは3000M位の為関係なし)新雪もないので 今日は隣町のブリッケンリッジへ散歩にでかけました。120年前のビクトリア調の家が残りとても美しい町です。スキー場は広く 比較的緩やかなコースで家族向けです。町の中心の広場では、いろんな国のアーチストが雪の彫刻展を毎年行いますが まだ今日は準備中でした。
テレビでは毎日NYの大雪が流れていますが コロラドは雪待ちの状態です。  

    フリスコのメインストリート


 

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