２００９．０９．１３.田中信昭

船旅の自由帳９〜サックスデビュー〜

大海原に向かって思い切り吹いてみようと愛用のアルトサックスを持ってきた。遂にその日がやってきた。シンガポールを３日遅れで出航した本船はマラッカ海峡を抜けスマトラ島の沖合を通過していよいよインド洋に入った。もうすぐ赤道を横切ることになる。昼間の太陽は真上になり部屋の奥まで強烈な陽光が差し込まなくなった。オープンデッキにサックスを持ち出し小一時間海に向かって思い切り吹いた。青い波がきれいで実に清々しい気分、これがやりたかったんだ！

自主企画「サックスの伴奏で歌いませんか」を遂に実施した。この船の中の最も広いホール「ブロードウエイ・ショールーム」の前の方にそれでも４０人ぐらいの人が集まってくれて持ってきたＣＤをバックにみんなの懐かしい曲を吹いて合唱してもらった。うたごえ方式。予定の１時間があっという間に過ぎて早速「又やって下さい、次はいつですか？」の声。翌朝の食事の時も色んな人（主としておばさん）から夕べはよかったと声をかけられた。お１人で何もかもじゃ大変でしょうとお手伝いを申し出てくれる人も出てきて、先ずは大成功！