2009.9.01 田中信昭

船旅の自由帳5〜ベトナム〜

目が覚めたら島影が見える。あっ予定通りもうベトナムに近付いているんだと気がつきあわてて起床。5時半あわててオープンデッキに駆け上がった。残念ながら水平線上に雲があり、日の出は見えず。船はゆったりと港に滑り込んでいく。パイロット船がベトナムの旗を付けて近づいてくる。気が付くとこの船にもベトナムの国旗が翻っている。正面に最近できたばかりという大きな橋が横たわりその向こうにダナンの町が続く。1時間ばかりぼんやりと眺めていた。

朝食後、順次各コース毎に下船していく。岸壁では現地の若者が(女性はアオザイを着て)歓迎のダンスをして迎えてくれている。アオザイというのは世界で一番女性を美しく見せる着物だとか。自分が参加予定したのはJコース「ホイアンの旧日本人街1日観光」

5日間弱の至って穏やかな航海だったが、ピッチを上げて遅れを取り戻し予定通りのスケジュールで寄港地プログラムが始まったのは実によかった。久しぶりの上陸は初めての土地ということもありウキウキした気分、既に南国の太陽は高く昇りカンカン照り。暑いぞ!港のあるダナンからバスでホイアンの街へ。途中の街路や立ち並ぶ家の風情はかつて住んでいたことのあるメキシコの田舎町に似ていて懐かしい感じ。気温も湿度も!片側2車線の幹線道路は信号が少なくバイクが多い。交通マナーが悪くバスはひっきりなしにクラクションを鳴らしている。

40分ぐらい走ってホイアンの街に着く。狭い道幅、かつての日本人街、何と「日本橋」と名付けられた古風な石造りの橋があり橋を挟んで日本人街と中国人街が分かれていたとか、お互いに仲が悪かったが、日本人が引き揚げてからは中国人が占拠して、今は日本家屋は残っていないらしい。戦争後のベトナムはここへきて急速な発展をしているという。人口が増え過ぎるのを抑えるため子供は2人までと制限。川沿いのきれいな街を「リンタク」に乗って、一周した。30分5米ドル。昼は川縁のレストランでベトナム料理、無料ビール付き、もっとも中瓶で2ドルだからそう高くはない。ちなみに船のレストランで飲むビールは345円それに後で全てまとめて15%税金が付く。ベトナム料理は美味、日本人に合う。

 

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