2009.10.12 田中信昭   

船旅の自由帳22〜イタリア・ローマ

ローマの宿泊はバチカン市国のすぐ近くの新しいホテルだった。朝6時まだ暗いうちから早起き仲間3人で散歩に出た。ホテルで入手した現地語の地図だけが頼り、全く予備知識なし。先ず東へ、テベレ川を渡りポポロ広場、そこから南へ折れてアウグストゥス帝廟、そろそろ夜が明けて辺りが明るくなってくる。西へ戻って再びテベレ川を渡るとサンタンジェロ城、早朝ランニングをしている人の姿もチラホラ。それをほぼ一周して真っ直ぐ西へ。正面にサンピエトロ大聖堂が見える。早やバスツアーの観光客が何組か広場を抜けて大聖堂の中へ消えていく。今頃の時間帯なら未だ空いている!

約2時間の散歩から帰って朝食、9時出発。再びサンピエトロ大聖堂へ。さっきと打って変わって大変な人込み。聖堂内での説明用のイヤホンをもらって長い行列の後に着く。世界一大きな聖堂で中央のドーム状の部分(クーポラ)は、かのミケランジェロの設計になるもので高さは140mもあるそうだ。広場の真ん中には何万もの椅子が並べられている。何事があったのか?実は昨日10月11日は れっせい式(?)とかいう年に一度の儀式があり、世界中からカトリック信者の代表が約5万人集まったのだという。その年の聖人に列せられる人が発表されたとか。3,40分も待っただろうか、いよいよ大聖堂の中へ。入った途端その壮大さと絢爛さに目を見張る。これは凄い!見る者を圧倒する荘厳さ!広大な内部の壁という壁には見事な彫刻や絵があり、その一つ一つに謂れがありいつまでも見飽きないものばかりであった。

ローマの街見物

バスでローマの主だった所をグルッと回って、コロッセオへ。あ、右側にフォロ・ロマーノの瓦礫の遺跡が見える と思ったら直ぐあの写真でおなじみのコロッセオが近づいてきた。にわか雨。結局見たのは、これとトレヴィの泉スペイン広場。後ろ向きにコインを2個投げ入れると恋が実るということなのでそうしてみた。果たしてこれから何が起こるのだろう。昼食後の自由時間、冷やかしに遊覧馬車に当たってみた。その辺りを適当に回って100ユーロだというので高いからやめた。タクシーでベネツィア広場へ行き、辺りの建物を感心して見て回り、集合場所のスペイン広場へ戻った。あちこちに散らばっていた他のツアーの人たちもみんなここが集合場所になっており、バスは揃って夕陽が美しく沈むころ、一斉に船に戻った。

船室に戻って気が付いたら、日本でわざわざ買ってきたイタリアのガイドブックが本棚に。

改めて地図を良く見ると、フォロ・ロマーノはあのベネツィア広場の直ぐ南側じゃないか!あそこまで行っておいて、古代ローマの中心フォロ・ロマーノの遺跡を見下ろすことができなかったとは!

何たる不勉強!!  仕方がない又改めて今度はゆっくり来ることにしよう。

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