2009.09.16 田中信昭   

船旅の自由帳10〜セーシェル〜

シンガポールを9月4日24時に(当初予定より3日遅れで)出航した本船は、マラッカ海峡を抜けスマトラ島の沖合を回って真っ直ぐセイシェル島に向かってインド洋を横切り、1日取り返して16日早朝、無事この島国の首都であり最大の港であるポートビクトリアに到着。多少の揺れは覚悟していたが、気になるほどのことはなく、船酔いは全くなかった。勿論中には気分を悪くする人も出たが、、途中、14日10:23に赤道を横切り、南半球に入った。テープを切ったりしてちょっとしたセレモニー。

その夜は夏祭りと称して若者たちが手作りの神輿を繰り出したり、みんなで盆踊りをしたり、自分も初めて浴衣を着てちょっと改まった気分。夜の部のオープニングに約1分半ぐらいの短いアフリカンダンスをやり、若者に交じって練習の成果を披露したりして頑張ったが、祭りの後の虚しさみたいなものも感じ始め、明日からはゆっくりペースに戻そうと少し反省。まだまだ旅は長い!

さて、セーシェルというのは「インド洋の真珠」とも称される多数の島からなる共和国で、このマヘ島にあるポートビクトリアが首都、世界で最小の首都だそうな。早速下船して今日はマヘ島一日観光。アフリカ、インド、イギリス、フランスなどの混ざったゴチャマゼ文化―クレオール文化―フランスの影響を受けた飾り格子の手すりのある建物などは丁度ニューオーリンズの雰囲気を思い出させた。でっかい魚と野菜、果物それに香辛料の並ぶ市場が面白かった。植物園に「双子椰子」というこの地特有の植物があり雄株と雌株がありそれぞれ男性と女性のシンボルとそっくりの大きな実を付ける。ゾウガメという体長1m以上ある大きな亀がいる。マウイ島辺りにいるウミガメより遥かにでかい。丁度島の反対側に当たるビーチのロッジで昼食と休憩、早速きれいな砂浜から海に入り、暫し夢心地に。

色んな所から異なる習慣や宗教を持った人たちがこの島にやってきて、お互いに言葉も違う中で何とか折り合いをつけて仲良く平和に暮らして行っているのは素晴らしいことだとつくづく感銘を受けた一日であった。

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