マー君の食べ歩き(2)−オムライス

私が美味しいものを食べたいと思い、どこの店の何が評判かなど関心を持ち始めたのは約20年前に遡ります。ただがむしゃらに食って飲んでという生活から、同じ食べるなら美味しいものを食べたいという願望が強くなったのです。当時「あまから手帖社」という食の雑誌の経営が苦しくなり、私が勤務していた会社の子会社が資本を入れて傘下に収めました。身近で美味しい店を紹介する食の月刊誌が発行され、1989年には「大阪うまい店100選」が刊行されました。この本や月刊の「あまから手帖」を見て、時々掲載されている店を訪ねるようになりました。「大阪うまい店100選」は新版・改訂版と新しくなり、「京都うまい店100選」・「神戸うまい店100選」・「大阪昼ごはん100選」・「居酒屋うまい店100選」など次々発行され、その多くを購入しました。そしてここ数年は「あまから手帖」を定期購読しています。従って私の知っている店は、ある範囲に限られているかもしれませんが、そんなことは気にしていません。

お金と時間と相談しながらなので、気持ちだけが先行して実績は伴っていません。しかしあそこの何が美味しいという情報には敏感になったといえます。私だけでなく誰にでもお気に入りの店があり、ここはいいよと薦めたい店があると思います。そいう店をお互いに教えあうというのも良いのではないかと思います。

私が食べ歩きで心掛けていることが二つあります。それは食べ物毎にここがNo1という意識を持って頭の中で食べ比べて、上回るところがあれば更新していくのです。今回紹介する「三佳」のオムライスはかなり前から気に入っていて、これを超えるオムライスに未だ出会っていません。だからオムライスは「三佳」と決めているのです。同様にうなぎ・しゃぶしゃぶ・カキフライ・ふぐ・カレーライス・天丼・お好み焼き・すき焼き・ハンバーグ・うどん・・などなど何でも好きなようにNo1を作っています。気をつけていることの二つ目は「私は好きだ」「気に入った」「口に合う」という表現が私のレベルでは相応しいと思います。でも「美味しい」は許されるでしょう。大事なことはけっして「まずい」と言わないことです。ひょっとして言っているかもしれませんが。私が美味しい、最高と考えながら食べている横で、これはまずい、あかんなどと言われて頭にきたことが何回もあります。「まずい」と言うのは「まずい」とこれは人生訓かもしれません。

さてオムライスです。私が最も気に入っているオムライスを食べられるのが「三佳」です。ビールを飲みながら待っているとやがて出来上がります。柔らかくとろけるようなごはんをこれまた柔らかく焼いた卵で包んであり、玉ねぎのしゃきっとした歯触り。店備え付けのソースを掛けて食べます。この店は普通の街の洋食屋さんで、ビーフステーキ・海老フライ・ハンバーグさらにユニークなメキシカンサラダなどいろんなメニューがあり、どれも美味しいと思います。

かつて農人橋に住んでいて、なんばの大阪球場跡地の南側にゴルフの練習場があったころ、休みには自転車でクラブ3本持って練習に通いました。その往復の線上に「三佳」があったので、帰りにしばしば寄りました。いつしかビールとオムライスばかりになってしまいましたが。

先日行った時に、笑福亭竹林さん(写真)が来ていました。上方落語協会が発行している「んなあほな」という雑誌があります。繁昌亭などで売っていますからご存じの方もあるでしょう。その中に落語の師匠がお気に入りの店を紹介するページがあり、9月発行分に鶴瓶さんが「三佳」を紹介するそうで、鶴瓶さん他数名が来て食べて帰った後だそうでした。竹林さんは取材のため居残り、そこに現れた私をも取材して帰りました。

オムライスは極めて一般的な家庭料理であり、食堂や喫茶店ではどこにでもある定番の料理です。しかしどれも似たような感じなので、全般的に高いレベルに達しているのかもしれません。洋食屋さんの南の「明治軒」北の「北斗星」も立派なオムライスが食べられいつも賑わっています。久しぶりにオムライスを考案した元祖である「北極星」にも行きました。工夫を凝らした数種類のオムライスがあり、創作者の貫録を感じます。それからランチ時に限定200食しか出さない中之島中央公会堂地下の「中之島倶楽部」、伝統的なオムライスで人気です。JR玉造駅東側の「キッチンむらうち」では、夜だけですがスープ・サラダつきで1000円の貝柱を使ったオムライスがあります。味が少し強めな感じがしますがボリュームもありユニークです。ついでにガスビル食堂のオムライス、かつては隠れメニューでしたが、最近はメニューに載っていて、ビーフカレーなどと同じ1700円と高値ですが結構いけます。ランチでコース料理が重いと感じる時はこんな一品料理があることを紹介しておきます。

「三佳(みか)」:大阪市中央区島之内2−10−26  

    TEL06−6212−2605


「予定通り7月31日、「三佳」の食べる会を開催しました。

参加者は赤井・浅田・芦田・柿本・辻井・西川・山内・千藤の8名。

まず「メキシカンサラダ」(キャベツを主体にセロリ・ビーフ・ハムなどの美味しいサラダでした)を食べながらビールで乾杯。メインはそれぞれ好みのメニューを注文しようということになりましたが、全員が「ビーフステーキとエビフライ」のハーフセットをチョイスしました。もちろんサラダもついています。柔らかい肉・新鮮なエビで大満足でした。仕上げは本来の目的の「オムライス」を1/2人前ずつ。とろけるようなオムライスに感動。皆さん満足の食べる会でした。今回参加出来なかった方のため是非2回目をやるべしというご意見でした。終了後はなんばの喫茶店で甘い物で締めるという2次会でした。」

 今日は、どうもお世話様でした。お話に違わず、美味しかったですよ。お肉も柔らかく、サラダもポテトと生野菜のしっとりした絡み合いが良かったですね。私はポテトサラダと生野菜サラダは何時も別にして盛付けていましたので、参考になりました。勿論味もよかったです。また、前評判通り、オムレツは絶品でした。あのとろけそうな舌触り、こんな美味しいオムレツは初めて食べました。一度真似て作ってみたいですが、無理でしょうね?

ほんとうに有難うございました。また次回うなぎもよろしくお願い致します。 赤井峰子


 

 

 

希望者が多かったので「三佳」の食べ歩きの2回目を9月5日(金)に行いました。当日出掛ける時刻に突然豪雨が降った地域もありましたが、全員無事に集合して、賑やかに食べ且つ飲みました。参加者は田中秀・田中公・中村・松原・鶴岡・森本・山川・宮井・千藤の9名。料理は1回目と同じで、メキシカンサラダ・エビフライとビフテキのハーフセット・オムライスでした。ところがビール・お酒をどんどん飲んで、あてにエビフライを注文したり、あまり飲まない人が可哀そうだと女将がカツサンドを作ってくれたりと遅くまで歓談、少々高くつきました。2次会はなんばウオークのミツヤで、ここでも氷の宇治金時派と生ビール派に分かれました。

食後の感想は以下の中村さんの感想をご覧下さい。

「美味しかったぁ〜!。太ったぁ〜!。せめてあとの甘いものをがまんすればよいのに、別腹な〜んて言ってね。リーズナブルでどれも美味しいでした。千藤さんがおっしゃるようにオムライスとっても美味しいでした。大満足!ただこちらの女性陣4人はメキシカンサラダは美味しいけど1500円は高いなぁ~と…Sサイズは1000円と書いてましたけどあれは普通サイズですよね。とにかくオムレツ、オムライスの卵が家庭では柔らかくうまくできません。理由はどうしても卵を一人に3個も4個も1人に使えない。食べ過ぎと感じて。三佳のオムライスも2個半つかってられるとのこと。オムレツは4つ使うと。やっぱり・・・。ホテルで朝食の卵料理でオムレツを頼むと中が半熟で家ではとても真似の出来ないように美味しいですけど3個はつかってるから卵の食べすぎ。でもそんなことわすれておいしいと食べてますけどね。  

本当に今日は最後までお世話様でした。千藤さんの面倒見の良さに感心します。ありがとう。これからの次々の計画楽しみに待っています。よろしく。

それから、先に笑福亭鶴瓶さんのお気に入りの店として「三佳」を取材に来ていた笑福亭竹林さんの話を紹介しました。財団法人上方落語協会誌「んなあほな」第13号(今年9月発行)に記事が掲載されています。そのなかで「・・・・汗を拭き拭きカウンターに座ったおっちゃんがオーダーしたオムライスを前におもむろにデジカメを取り出しました。ここのオムライスは日本一や。ホームページでしょうかいさせてもらいまんねん・・・・」というおっちゃんが出てきますが、これが私のことなのですが、きっちり取材してうまいこと書いてはります。1冊300円で繁昌亭とかいろんなところで売っていると思いますので、是非買って読んで下さい。      (千藤記)

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