第91回歩く会・御岳(平成24年9月3-5日)

(私の元に届いた到着順に4名の方の感想文というのか紀行文を掲載致します。写真は岡本君のが少し横に長いもの、すべてクリックで拡大します)


とうとう3000m級の山に、72歳にして登ってきました!!!

昔から運動なんて無縁だった私が山歩きを始めたのは、歩く会が出来て初回から参加し始めてからです。こんなにしんどいのに、何故山なんかに上るの、と憎まれ口を叩きながらそれでも少しずつ山の魅力を感じ始めて今まで続けてきたのです。

そして今回、2泊3日の御岳山山頂で御来光を拝む、と云うプランに参加しました。

 9月3日午前8:58大阪駅発 ワイドビューしなの9号に乗車して木曽福島まで行くのですが、人身事故のため大幅に遅れ、名古屋で乗り換えて、1時間以上遅れ、その上車内販売のお弁当も売り切れで午後2時近く木曽福島駅にやっと降り立ち、駅前で昼食を済ませました。何だか前途多難な予感です。

 木曽福島駅から迎えのバス(約1時間)で着いた名古屋市民御岳休暇村は設備も食事も立派で翌日に備えてゆっくりお風呂にも浸りました。その晩外は雨でした。

 翌日山頂にある御岳頂上山荘で一泊するため、寝具カバー、ヘッドランプ、寒さ対策衣料、食料、飲み物、など最低限の荷物ながら相当の重みのリュックを肩に、バスで送ってもらっ2180mの王滝登山口から登山開始です。

見上げるとガスで煙っているけれど3067mの御嶽頂上がそこにある筈でその差900m程なので、まあ何とか登れるだろうと軽く考えていました。けれど登れども登れども到着しません。

 登り一辺倒の急な道が山頂方向に続き、岩もごろごろしているし、段差もあって重い荷物が腰にずっしり、腰痛持ちの私は堪えます。途中、御岳教の信者さんの為の童子が祭られたり、鳥居があったり、その中の鐘つき堂の鐘を力いっぱい叩いてそのしんどさのうっぷん晴らしをしたりしました。

 登るにつれて山も次第にその姿を現し、頂上に着いた頃は風が吹き、寒いけれど、夕焼けの中、立山,槍ヶ岳、穂高、乗鞍、木曽駒ケ岳、などぐるりと名だたる高山を遠望することが出来ました。さすがに3000mとは高いものですね、感激ひとしおです。

 初めての山小屋泊、思っているより設備も整っていましたが、やはりあまり眠れず、夜中には一時激しく雨の音もしましたそして翌朝4時起床、薄暗い中あるだけの衣類と雨具を着こみ、一段高い神社の境内で御来光の瞬間を待ちました。

昨夜の雨が嘘のようなお天気、東の空が赤く染まり始め、雲間から徐々に顔を見せ始める金色の太陽、本当に神秘的で、感動的でした。

 頂上小屋へ帰って朝食をすませ、今度は下山です。

行きと同じごろごろ道を転ばないように慎重に慎重に、ストックを突き、黙々と足を踏み出していたら途中上り下りする他の若者が待ってくれましたが、この遅さに彼らは何と思っていたでしょう、ちょっと恥ずかしいです。でもやっと大幅に時間はかかりながら皆無事に帰ってきました。
荷物を預けていた名古屋市民御岳休暇村のバスで送ってもらい木曽福島発16:30発のワイドビューしなので帰ってきました。

 山川さん始め皆さまのお蔭で この歳で、初心者で、3000mの山の空気を吸うことができ、御来光を仰ぎ見、感動を与えて貰いました。ありがとうございました。

 これからも月一回の近くの山歩きを続け、いつまでも若々しい心を持ち続けたいと思っています。皆さまこれからもよろしくお願いします。             田中公子

3067m日本国内最西にある木曽御嶽山登山を完歩してホットした帰路のバスで原稿の依頼を受け、上と下と足元しか見てなくてメモすらしていない私は吃驚。大きな山は伊吹 大山 御在所しか知らないし。
私は出発前自然条件による難易度の違い、装備、自ら参加する心構え等で不安ばかり。

耳慣れないシルバーコンパス スリーピングバックシーツ等の情報を山川さんから受け増々不安。でもポンポン山の歩きで大丈夫と言って頂いてエイ!と参加決定。
一日目JRのトラブルで歩きなし。朝迄降っていた激しい雨も止み、田の原口に立つと正面に山頂までがバッチリ望め出発。木立の中の砂利道は風もなく暑く、やっと木の階段状の登山道になり涼しい風ときつい日射し。八合目九合目の石室では這い松もなくなり途中何度も振り向くと霧が流れていたり、晴れていたりと下界の景色も様々。時々鼻をつく硫黄の匂いに、あゝ山は生きているんだーと思ったり、雲海の先に見える山並みに感激したり、岩陰にひっそり咲いている深山竜胆や名も知らぬ植物に感動したり。溶岩のごろごろ露出した上り坂は転ばぬよう足元ばかり見てフラフラ。やっと頂上小屋にたどり着き後82段で剣ヶ峰の頂上と必死で登りました。
この景色があるから登山は止められないのかなーと。山川さんの「あれが乗鞍、常念、笠ヶ岳、剣ヶ峰」と嬉しそうに説明されている様子に感動。やっと従いて登れたと感謝しホット一息。夕食後夕日を見にまたも82段暮れなずむ山の景色にうっとり。山小屋に戻ると激しい雨。初めての山小屋泊り8時消灯。床は堅く隙間風は冷たく疲れた割には眠りは浅く。4時起床、防寒装備をして日の出を拝みに又82段。まだ星がきれいに見え少しずつ赤みが増し太陽が顔を出しました。壮大なドラマでした。次々と谷から霧が発生し流れて行く様も神秘的でした。
帰路奥の院周りでガラガラ道を下山。下から望む山はとっても大きく綺麗でした。完歩出来たことが嬉しくおぜんざいで乾杯!
お天気に恵まれたとはいえ男性陣には大変お世話になりお疲れになられた事でしょう。

本当に有難うございました。

「山登りというものは良い家庭 良い友人に恵まれないと続けられるものでない」とアルピニスト渡辺正臣さんが書かれていました。

 付  霧と靄の違いを主人に聞いたらキリっとしたのが霧でモヤーッとしたのが靄の回答でした。視程距離が1キロ以内が霧、以上が靄だそうです。               西川 和子



御岳山にはなぜかご縁がありまして今回の登山で4回目の登頂を果たすことが出来ました。
 
今回と同じルートで登ったのですが、他の3回はいづれも早朝2時か2時半頃から金剛杖をもって登り、頂上で朱印を押してもらって寒いなあと思いつつ日の出を待ち、その後田の原まで、走っておりたものでした。
 
今回その同じ道を一歩一歩そのころを思い出しつつ朝から登ってみて、若かりし頃に見えていなかった否見ているようで見ていなかった、周りの雄大な景色や、そこここにひそやかに咲く高山植物の可憐さや踏みしめて一つ一つ登っていく大小の小石や大きな岩に至るまでかっての登山では味わえなかった今回の登山との両方の思いが加わって、よりいっそう重みのある登山が出来たのではないかと、又其の時その年齢に応じた歩き方があってそれはそれですばらしい
ことではないかと思ったのでした。
あっというまに年齢を重ねて72歳のここまで来たこと、そしてもうこの山の頂に立つことはあるまいと思った御岳山に再び登れましたこと非常に味わい深いことではあり、若かりし頃の無謀な下山の仕方に今振り返ってみて、自分で自分を本当にこんな長い距離を駆け下ったのだなあとあきれたり感心したり、そういう若いときがあったのだなあと改めて懐かしく振り返ってみることが出来ました。
この年齢にして計画を立て実行に移し、完成に至らせていただきました山川様をはじめ皆様方に心からのお礼と感謝の意を掲げたいと思います。  有り難うございました。
      
                                   鶴岡陽子


 9月3日から5日にかけて14名(男性6名女性8名)で御岳山に登りました。3000mの高山は初めて の4名を含んでいましたが、全員無事登頂を果たしました。
  御岳山は長野県と岐阜県にまたがり、標高3067mの複合成層火山で、大きな裾野を広げる独立峰です。 昭和54年突然大爆発をした活火山でもあります。山頂には、剣ケ峰(3067m) を主峰に、摩利支天山(2959.2m)継子岳(2858.9m)、継母岳(2867m)などの外輪山がありま す。古くから信仰の山ですが、今回は、1798年普寛行者によって開かれた王滝口からの登山道を剣が峰 を目指して登ることにしました。

 予定の概略は、9月3日大阪駅8時58分発「ワイドビューしなの9号」で木曾福島へ、迎えのバスで 名古屋市民休暇村へ行き「田の原山荘」泊。9月4日8時40分発バスで王滝登山口(標高2180m)ま で行き、王滝口登山道を剣が峰頂上3067mまで標高差900m(3.5km)を登り山頂小屋泊。9月5 日ご来光を見て下山。木曽福島16時半の「ワイドビューしなの18号」で名古屋へ、新幹線に乗り換え 17時30分大阪着解散 というものでした。

 9月3日の朝、JRが事故で遅れ、ワイドビューしなの9号は40分も遅れて大阪を出発、しかも名古屋 止まりとなり、名古屋からは「特急しなの」長野行きに乗り継いで木曽福島に到着しました。「特急しな の」では車内販売の駅弁も売り切れてしまい、木曽福島に到着時午後1時半も過ぎているのに昼食もとれて いない人もありました。木曽福島の駅前で昼食を食べている間に、予定1時半のバスは出てしまい 、次 のバスまで3時間も待たねばならなくなりました。
 折角出来た時間ですから、木曾町の観光をしようということになり、山村代官屋敷(代々の木曾代官・ 福島関所の関守を務めた山村氏屋敷跡)と福島関所跡を見、江戸時代の宿場の姿を色濃く残している町並 みを楽しんで歩きました。中山道を歩かれたことのある人も何人か居られ懐かしんでの楽しいひとときで した。

 4時半のバスで木曽福島駅から名古屋市民御岳休暇村の「田の原山荘」ヘ向かいました。私の高度計で は木曽福島駅で標高780m(正確には775.3m)でしたが「田の原山荘」は標高1450mくらいのところ にあり、約18kmの距離です。少しずつ高くなっていくバスの窓から眺める景色は素晴らしいものでし た。標高900m辺りには湖(御岳湖)も見え、940m辺り役場ヘの矢印が見えた頃からは登りも急にな ります。985m辺りで御岳神社の入り口、その辺りから霊神碑と思われるものや、十二権現、石の鳥居な どいくつも見られ、信仰の山という雰囲気が漂っていました。芒も穂をつけ、コスモスも咲き、サルスベ リはひと際色濃く美しく、白や黄色の花も咲き、1300m辺りからは白樺の木が沢山見られました。
 田の原山荘(ホテルみたいでした)では4室に分かれ、大浴場での入浴後6時半に夕食、大変なご馳走 でした。お刺し身、鮎の塩焼き、山芋の天ぷら、牛のたたきetc。その後翌日のためのミーテイングをし ました。高山病が話題となり緊張した人もありましたが、全員が無事に登り無事に下山することを目標に 不安を持たずに頑張ろうということで一致し、10時頃には全員眠りについたと思われました。ただ雨音 がかなり大降りであることを思わせました。

 9月4日、曇ってはいましたが、昨夜の雨はうそのように止み、地面も濡れていませんでした。朝食7 時半、要らない荷物は山荘に預けて、8時38分頃バスにて出発。標高1500mの休暇村から王滝登山口 2180mまでのバスの窓からは、白樺林、その下草のクマザサ、白色の草花、額紫陽花、所々見られる立 ち枯れの木々、桧、赤い実をつけた木、ロープウエイの電線、山荘・・・など見られ、高山へ来ているこ とを実感させるものでした。
 バスを降りたところで、晴れていれば見えるはずの御岳山の全景を望むことは、曇っていて無理でした。 準備体操の後、霊山らしい雰囲気の漂う大きな石の鳥居をくぐって、いよいよ9時15分頃から登りはじ めました。始めは広いなだらかな道ですが、やがて階段状に整備された枕木の登山道になっていきます。 大黒天、遥拝所を過ぎ、9時42分(2200mあたり)大江権現で小休憩、水分補給。木の鳥居をくぐって 再び山道を登っていきますが、周りはオオシラビソの林です。10時15分(2380m)あかっぱげ(土が むきだしになっているところなのでこう呼ばれる。あかっぱげの碑には剣が峰へ2075mと書かれてい る)で再び休憩。10時50分、七合目(2380m)で休憩。この辺りからはダケカンバなどの潅木のみと なり、やがて森林限界になります。何時の間にか視界も開け、振り返ると田の原がはっきり見えます(そ の向こうに中央アルプスの山々が見えるらしいのですが・・)。溶岩のごろごろした道で傾斜も強くなり ます。金剛童子、鳥居や祠も至る所にあります。11時16分、八合目(2470m)の新しいお地蔵さんの あるところで休憩。12時37分(2635m辺り一口水といわれるところ)昼食としました。田の原山荘で 準備してもらったおにぎりを1つ、2つ、或いは3つ食べられた人もあったようです。ここから道はさら に急登となり岩ばかりですが、やがて9合目に。(ここで左に奥の院に分ける道がある)。岩ばかりのと ころをさらに登っていくうち、中央不動の所に鐘が吊るされていました。色々な思いを込めて鐘を鳴らす 人もいるようですが、田中公子さんが力いっぱい鳴らされて大笑いしました。上方に王滝頂上山荘が見え ているのに、近づくのに大変時間がかかります。岩の歩きにくい道を頑張ってゆっくり登っていくと、 14時07分王滝頂上山荘(標高2936m)に着きました。「ああ、登れたのだ」と思うと胸がいっぱいに なりました。ここにはトイレもありほっとしました。しかし今日の目的地の剣が峰頂上山荘はさらに 20-30分登らねばならないのでした。ここからは強風帯だと聞きウインドヤッケを着て、地獄谷からの硫 黄の臭いの漂うところを通り、まごころの塔とか御神火祭場など霊山の雰囲気のするところも通り、更に 岩礫の中の道を登っていくと、遂に3時08分、剣が峰頂上山荘の前に出ました。

 荷物を山荘の前に置いて、石段(82段の立派な石段です)を登っていくと剣が峰の頂上でした。石の 鳥居をくぐれば御岳神社の建つ境内です。山頂には「御嶽山頂上3067米」と書かれた票木が立ち、一等 三角点(3063.41m)もありました。360度の眺望ですが、雲のためアルプスの山々までは見えません。 エメラルドグリーンの水をたたえた2の池(2905m、日本一高い所にある湖です)が摩利支天山を背景 に美しく眺められました。
 ストーブの焚かれている山頂小屋でくつろぎ、6時半に夕食。食後ゆっくりお茶を飲んでいるところへ、 山川さんが駆け込んでこられ「槍・穂高がはっきり見える。寒いから防寒着を着て直ぐ上へ」と言われ、 皆大急ぎで石段を(靴を履く暇も惜しんで、山荘の突っかけを借りて)駆け上がりました。北側には乗鞍 岳が、その向こうに槍が岳、穂高岳、そして少し右に常念岳が確認できました。北岳、富士山も見える人 の目には見えたのでしょう。本当にほんの一寸の晴れ間に美しい姿を見せてくれた山々でした。
 今日の登りは、6時間弱かかっていますから、コースタイム標準約3時間10分、我々の脚で約4時 間強と見込んでいたのに比べても随分時間がかかったものです。寝る前のミーテイングで、明日は、王滝 登山口に午後2時半のバスに間に合うように降りればよいので、十分時間はあるから、王滝山頂と九合目 の間の岩ばかりの歩きにくい道より、距離は少し伸びるが王滝奥の院を回って降りることしようというこ とになりました。
 山小屋の雑魚寝も楽しい経験で、服を着たまま袋状のシーツに入り込んで寝ました。8時には消灯、夜 間には雨が降っていました。
 9月5日、朝4時の点灯と同時に身支度をして山頂に上がり、4時40分頃からオレンジ色に染まって いく空を眺めて5時20分頃といわれる御来光を待ちました。少しずつ変化していく空の色、そしてやが て太陽が赤い光を放って顔を見せます。太陽が円い姿をすっかり見せるくらいに上ったところでガスが押 し寄せ幽玄な雰囲気を醸し出しました。
 5時半朝食。朝食後、もう一度頂上から眺めようと、希望者は石段を上りました。素晴らしい青空でし た。頂上からのアルプスの眺めは、乗鞍、槍・穂高はきれいに見えましたが、中央・南アルプスや白山連 峰はやはり雲がかかっていました。こんなによいお天気なのに山のすっきりした姿を眺めるのは難しいも のなんだとわかりました。
 準備体操をして7時7分出発です。今日はお天気で紫外線が強いだろうと思いましたが、ガスがかかっ て見通しがよくありませんでした。岩のごろごろした下り道は、上り以上に注意が必要で、膝にも負担の かかるものでした。また急な下りで転倒者も出ました(結局4人が転倒しました)。王滝頂上から王滝奥 の院への道をとったのは正解で、傾斜の少ない道で9時37分頃には王滝奥の院(2670m)に着きまし た。霊神碑のあるところから頂きまで上ると不気味なほどの岩と土(継母岳?と地獄谷)そして土の中か ら煙の立ち上っているのも見えました。休憩する一部の人に荷物を見てもらって、更に月の門へと道を進 みました。岩の間から可愛く顔を出しているイワギキョウ、イワツメグサ、群生するオンタデの赤くなっ た雌株の実など楽しみながら歩いていますと皆から大分遅れてしまいました。そこでまた鳥が数羽、岩に留まったり飛んだりする姿を目にしました。ホシガラスであろうかと思い、カメラを出しているうちシャッターチャンスを逃してしまいました。宮井さんが撮られた写真で確かめると、ホシガラスではなくトラツグミでした。その辺りではハイマツが球果を付けているのも目にしました。  皆さんが、月の門まではとても行 くのは困難と判断され、遠くに見える月の門の鳥居に向かって揃って遥拝されたそうです。私はその地点 まで遅れて到着しましたのでそのまま奥の院の霊神碑の所に戻りましたが、急いでいたので途中で倒れそ うになり、「倒れるなら山側やで」と注意を受け苦笑しました。
 奥の院から、王滝登山道に戻り、八合目で11時頃でしたが早目の昼食としました。昨日のおにぎりの 残りやあんパンなどで適当に済ませました。八合目石室避難小屋の中を山川さんが覗きにいかれましたが、 雨の時、雪の時有難いものだと思われました。その後ひたすらに下り道を降りるわけですが何と長く感じ たことでしょう。階段状に渡されている木の幅が歩幅に合いにくく苦労しましたが、それでも1時過ぎに は王滝登山口に到着していました。無事に登頂、無事に下山できた喜びで満たされていました。

 2時半のバスを待つ間、御岳観光センターの食堂で一服することになり、それぞれ、蕎麦やうどん、ア イスを食べたり、ビールを飲んだりりしてくつろいでいると、ガスが晴れ窓からは御岳山が全貌を現して いました。やっとその雄姿の全貌が眺められたと喜んでカメラを向けました。窓越しではなく、直接にそ の姿をしっかり見たいと思い建物を出て近づいていくと、そこは田の原天然公園で、遊歩道が設けられ素 晴らしい湿原が広がっていました。何人か気の向いた人たちとともに、バスを待つ残された時間を、御岳 山の雄大な姿を背景に広がる湿原の遊歩道を、大急ぎで展望台まで歩きました。
 2時半のバスで田の原山荘へ向かい、預けた荷物を受け取り、着替えを済ませ再びバスで木曽福島へ行 き、4時半のワイドビューしなの18号に乗り帰途につきました。
 思えば歩いているとき雨に遭うこともなく、お天気は上々でした。御岳山の全景も眺められました。高 山植物の花の盛りは過ぎていたのでしょうが、イワギキョウ、イワツメグサ、オンタデの実、赤いかわい いコケモモの実、タカネナナカマドの赤い実、コバイケイソウ(花は過ぎていましたが特徴的な葉)、フ ジアザミのような大きなあざみ、そしてダケカンバ、ハイマツなど高山植物を真近に楽しむことも出来ま した。御岳登山では、自然に分け入ったというより、巨大な山に抱かれて、厳しくそして優しくもある大 自然のほんの一部を垣間見た思いです。
 そして、何より3067mの御岳山に、72-3歳の14名全員が無事に登頂できたことをうれしく思ってお ります。     鈴木順子

参加者のみなさんが無事に登って来れた事はリーダーとして嬉しいし、何とか3000mまでお連れしたいと思った私の願いも叶いました。
今回登りに6時間弱、降りもほぼその位掛りましたが安全にゆっくり登るのが我々の年代の登山でしょう。少し逆のスピード登山の記録で自慢になりますが(嫌みかな?)、4年前に登った私の記録は登り1時間50分、降りは昼食休憩を含みバスの時間を見ながらゆっくり降りて2時間半でした。しかし今回の御岳の一週間前に登った唐松で転倒して危うく大怪我するところでした。やはりスピード登山は年寄りはしない方が良いとの戒めのように思います。これからも楽しい山歩きを続けましょう。        山川正彦
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